こののまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む転職の思考法
みなさん。お疲れ様ですビズヤスです。今回ご紹介する本は、北野唯我さんの
「こののまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む転職の思考法」です
北野唯我さんは、就職氷河期に博報堂の経営企画局で勤務し、ハイクラス層向けのサイト、ワンキャリアに参画、サイト編集長を務めた方です。

本書は、漠然と今の会社に不安を持つ主人公、青野が、怪しげな経営コンサルタント黒岩と出会い、転職を考え始める、対話形式のストーリ仕立てになっています。
黒岩仁:
多くの人が、転職に恐怖を感じるのは、何かを手にするからではない。人生で初めて何かを手放すことになるからだ。
上記は、いかにも怪しげな経営コンサルタント”黒岩仁”の冒頭の台詞です。
人生で初めて何かを手放すことが、現職であるとは限りませんが、手放すことの一つであることは確かだと思います。ビズヤスは初めての転職に大きな恐怖を感じましたし、現職という安心できる場所を手放しました。主人公、青野と自身を重ねる部分もありました。
ストーリ仕立てで読みやすく、ストーリーの進行に合わせて、自分の「マーケットバリュー」の測り方から転職するまでのノウハウを紹介する本となっています。転職への漠然とした不安を明確にし、具体的な目標を定める「転職の思考」にさせてくれる本です。
内容
- 第1章 仕事の「寿命」が尽きる前に、伸びる市場に身を晒せ
- 第2章 「転職は悪」は、努力を破棄した者の言い訳にすぎない
- 第3章 あなたがいなくなっても、確実に会社は回る
- 第4章 仕事はいつから「楽しくないもの」になったのだろうか?
本書は、4章構成となっており、主人公青野と経営コンサルタントの黒岩との対話形式でストーリーが進行し、その合間にノウハウが挟まります。
ノウハウは巻末にまとまられており、一覧にすると
上記のとおりです。
本稿では、仕事における「楽しみ」についてピックアップしようと思います。
仕事における「楽しみ」
楽しくない仕事をする人間は結局、金に買われている
ほとんどの人に「やりたいこと」なんて必要ない
多くの人は、仕事自体が楽しみでは無く、嫌々ながら或いは妥協して仕事をしていると言われています。
仕事自体が楽しみの人は非常に少なく、それ以外の大多数は、どんな人でありたいか、どんな「状態」でありたいかを重視すると言われています。また、それが悪いことでも、悲観する事でもないと言われています。
「やりたいこと」より「状態」が重要になり、RPG(ロールプレイングゲーム)に例えて、
- 自分の状態:主人公は適切な強さか。主人公は信頼できるか。
- 環境の状態:緊張と緩和のバランスは心地よい状態か。
とされています。
大多数の人間にとって、バランスが崩れたゲームはまったくおもしろくないと言うことですね。
仕事の楽しさは「緊張と緩和のバランス」が決める
自分のマーケットバリューを高めて(主人公をレベルアップ)、仕事を適切に選択することで、仕事に楽しみを見出せると言われています。
まとめ
本書のあとがきにて、著者の北野さんがこの本を書いた理由を書かれています。
すべての働く人が「いつでも転職できる」という交渉のカードを持てば、結果、今の職場も絶対によくなると確信しているから。
また、村上憲郎(むらかみのりお)さんの言葉を引用し、まとめとされています。
※元Google本社副社長兼Google日本法人代表取締役を務めた方です
「最終的に転職するような優秀なやつは、在籍しているときは、必死になって会社という『みこし』を担いでいるわけでしょ。…反対に、一生この会社にしがみつくぞ、みたいなやつはさ、おみこし担いでいるふりして、ぶら下がっているわけよ。人事部が大事にしなきゃいけないのは、ぶら下がっているやつじゃなくて、もしかすると3年後にいなくなるかもしれないけど、今必死に担いでいるやつなんだよ。ほんとに担いでくれるやつだったら数年務めてくれたら御の字じゃないの?そういうふうに人事部も考え方を変えないと」
私はこの意見に100%同意します。
「いつでも誰でも、転職できる状態をどう作るか?」がこれからの社会にとって重要なのです。…この時代、会社や国が守ってくれないときに身に着けておくべきもの、それは間違いなく「転職の思考法」です。
「いつでも転職できる」と思うことができれば、仕事上の多くのことに寛容になることができます。そのためには、当然、転職できる状態を作る必要があります。
転職できる状態を作るための「転職の思考法」、是非お手に取ってみて下さい。
ストーリーの最後のタイトルで、本投稿をまとめたいと思います
仕事は大変で辛いものなんて、誰が決めたのだろうか?
ビズヤスとしては、仕事は大変で辛いものだと思っていますが、時折、ほんの少し、大変楽しいことがあるので辞められません。